理学部 生物分子科学科

ウナギの組織リモデリング機能を解明し、再生医療に生かす知見を導き出す。

塚田 岳大 准教授

  • 生理学,再生医療
ウナギの組織リモデリング機能を解明し、再生医療に生かす知見を導き出す。
ウナギは、海でも川でも生きていくことができる魚です。では、どうやって異なる塩分環境に適応することができるのでしょうか?それは、ウナギが海では海水魚、川では淡水魚に、体を作り変えることができるからです。この生理現象を「組織リモデリング」と呼び、およそ1~2週間で完結します。また、ウナギは、成長過程で幾度か変態し、体の組織を作り変え、最終的には目がギョロッとした深海魚になります。私の研究室では、このようなウナギで起こるユニークな形態の変化に着目して研究をしています。細胞や組織の「かたち」は、とても合理的で、その「かたち」の中には多くの機能が隠されています。私たちは、ウナギをさまざまな環境で飼育し、その時に起こるさまざまな形態の変化を細胞・組織レベルで解析し、組織リモデリングに関わる分子メカニズムを解明しようとしています。将来的には、ウナギでわかった分子メカニズムを応用して、再生医療に役立てることもめざしています。 研究はインターネットで検索したり、文献を読んだりしても答えが出てこないテーマに挑んでこそ意義があり、新発見の感動を味わえるものです。学生に必要なのは、クリエイティブな発想。萎縮することなく、時には遊び心も持ちながら研究に取り組んでもらいたいと考えています。

塚田 岳大 准教授

東邦大学理学部生物学科卒業後、東京大学大学院理学系研究科生物科学専攻博士課程修了。東京大学海洋研究所海洋生命科学部門生理学分野博士研究員、アリゾナ大学細胞生物学・解剖学講座博士研究員、自治医科大学医学部解剖学講座組織学部門助教などを経て2016年より現職

[研究内容]

  • ウナギの組織リモデリング
  • ウナギの摂食の研究
  • ホルモンの分子進化
  • 下垂体細胞間の分子コミュニケーション
理学部 生物分子科学科
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